スポンサードリンク







ある日突然、突発性難聴になりました。誰にでもかかる可能性がある突発性難聴。どんな病気で、発症したらどうすればいいのか。そして、右耳が突然聞こえなるという不安をどう乗り越えたかを、お伝えしたいと思います。

<プロフィール>

【ペンネーム】A・N

【年齢】38歳(女性)

【出身】愛知県

【肩書き】主婦

1)「突発性難聴」とは?当時の状況と病気の原因とは?

【1】突発性難聴とはこんな病気です

突発性難聴という病気、近頃は、ミュージシャンが発症したことで耳にすることが多いですよね。でも誰にでもなる可能性があります。

突発性難聴とは文字通り、ある日突然、何の前触れもなく片側の耳が聴こえなくなる病気です。特徴として、「朝起きたら突然片側の耳だけ聞こえにくい」とか、「さっきまで何ともなかったのに急に聞こえが悪い」など、いつからかはっきりと明言できるくらい、突然発生する病気です。

難聴耳閉感(耳の詰まった感じ)、耳鳴りが主症状ですが、ときには、めまい吐き気、嘔吐を伴うことがあります。2012年の調査では、全国の患者数が年間75,000人。一般的に、40~50代に多いとされていましたが、最近では10代、20代の若い人にも増えているそうです。症状が軽い場合は通院で治療できますが、症状によっては入院が必要です。

【2】仕事と家事で忙しい毎日

普段は近所の和食店でパートで働いている主婦です。夫と8歳の娘の3人家族です。基本的に平日のランチタイムに働いていましたが、地元では人気がある店で、目が回りそうなくらい忙しい日もありました。そして人が足りず、土日に駆り出されることもしょっちゅう。

休日は家族3人でゆっくりと過ごしたかったので、なかなか休みが取れないのを、ストレスに感じていました。でも、職場の人間関係が上手くいっていたのと、家のローンもあり、辞めるという選択肢は考えられませんでした。

【3】発症時の状況

飲食店での仕事は重たいものを持ったり、フロア内を動き回ったりとかなり体力を使います。体力に自信がある方ではなかったので、毎日くたくた。仕事と家事で精いっぱいな上に、寝る時間を削って自分の時間を作ったりと、いつも寝不足気味でした。

身体的な疲労はもちろん、自分の時間があまりないというストレスも日に日に増していきました。いつまでこんな毎日が続くのだろうと、不安な日々でした。今思えば、突発性難聴になるべくしてなったような生活ですね。

【4】突発性難聴を発症した原因とは

突発性難聴は、その原因が明確になっていないそうです。ただ、有力な原因としては、

(1)ウイルスによるもの

(2) 耳の中の血流が悪くなったことによる機能不全

(3)疲労やストレス・寝不足

が挙げられるそうです。私の場合は、ストレスや寝不足が原因として考えられると思います。仕事で肩に負担もかかることもあって、いつも肩や首が凝っていたので、血流も悪かったのも原因の一つだと思います。

ナースのミーティング

2)私の突発性難聴の症状と進行の仕方

【1】朝起きたら”突然”の耳鳴りと違和感

いつものように朝起きたら、右耳の遠くの方で、「ピー」という耳鳴りがしました。そして、高いところへ登ったような耳が詰まる感じも。でも唾を飲み込んでもよくならず、不思議に思っていました。

そのうち治るだろうと思っていたのに、仕事中もずっと変わらず、それどころかお昼過ぎには症状がどんどん酷くなっていきました。

【2】実際に現れた私の4つの症状

(1) 耳鳴り

初めは遠くの方から聞こえていた「ピー」という音が、だんだん大きくなる

(2) 耳閉感

高いところに登ったような、トンネルの中に入った時のような耳が詰まる感じ。どんどん酷くなっていき、右側から、グッと押さえられているような圧迫感で、ボーンとする。すごく不快。

(3) めまい

横になって起き上がろうとしたら、目の前がグルグルと回り始め、ふらついて立てなくなった。

(4) 吐き気・嘔吐

めまいと同時に、急激な吐き気に襲われ、嘔吐。

【3】発症してからの経過

耳鳴りと耳閉感が酷くなり、仕事が終わった後に、近所の耳鼻科へ行きました。そこでは聴力検査が行われ、右耳がほぼ聞こえない状態だったため「突発性難聴」と診断されました。とりあえず3日分の薬をもらって様子を見ることに。

ところが、家に帰って少し寝ようと横になると、耳鳴りが酷くなりました。眠れなくなり起き上がろうとしたら、目の前がグルグルと回り始めました。そして、それと同時に吐き気がして、嘔吐。もう、自分の身体に何が起こったのか、わけが分からない状況です。

そしておさまったかと思ったら、まためまいと嘔吐。朝までその繰り返しで、夫に連れていってもらい、再び耳鼻科を受診しました。突発性難聴でも重症ということで、大きな病院を紹介してもらい、即入院になりました。

3)病院で実際に行われた検査・治療方法とは?

【1】まず受けたのはこんな検査

入院先の病院では、近所の耳鼻科と同様、まず聴力検査を受けました。閉めきられた検査室で、ヘッドフォンを付け、左耳と右耳で交互に音が鳴り、聞こえたらブサーを押すという検査です。左耳はもちろんはっきりと聞こえますが、右耳はほとんど聞こえない状態。結果は、右耳はスケールアウト。重度の難聴と診断されました。

その後はめまいの検査で、診察用のイスが倒されて、目の動きを確認します。私はめまいが酷すぎて、体が横になると、コーヒーカップに乗せられてグルグル回っているような感じになり、やめてーと叫びそうでした・・・。

【2】入院中に受けた治療

入院中は、一日2回のステロイドの点滴、メチバコール錠というビタミン剤を一日3回服用しました。初日はめまいが収まらずふらついていましたが、点滴が始まると、めまいは割とすぐに良くなりました。ただし、横になると目が回り始めるので、しばらくはベッドを直角にしたまま寝ていました。そして3日に1回ほどの聴力検査と、主治医の診察がありました。

病院のベッド

4)入院・通院の内容

【1】入院中の生活

めまいはだんだんと良くなったものの、歩くとふらつくのはずっと続きました。そのため、病室から歩いてトイレなどに行くのがやっとという状態。ベッド上で過ごすことが多かったです。静かな場所では、右耳の耳鳴りや耳閉感、圧迫感は軽くなったように感じましたが、病室の外や、喋り声などほかの音が大きい場所では、症状が重く感じられました。

聞こえない右耳は、音がものすごく響いて聞こえ、自動販売機のモーター音で気分が悪くなることもありました。耳の症状以外は健康体だったので、退屈なことも。ふらつきながらも病院内のコンビニへ買い物に行ってみたりしていました。でも、人の多いところだと右耳への耳鳴りなどの症状が酷くなります。長く居られず、落ち込んだりもしました。

【2】退院して通院治療に

ステロイドの点滴は2週間で終わるため退院、その後は通院しながら治療することになりました。自宅では3種類の薬を服用し、退院後の診察は2週間後でした。退院した時点では、聴力は少しだけ回復、耳鳴り・耳閉感はあまり変わらないという状態。

でも、退院後の初めての聴力検査で、なんと今までで一番、聴力が回復!これに主治医も喜んでくれて、薬が2種類増えることに。もう右耳の状態は良くならないかもと思っていたから、少しでも希望が見えた気がして、嬉しかったです。その後の診察・検査でも、毎回、徐々に回復していることが確認できました。

一般的に、聴力は1ヵ月で固定するといわれています。でも私の場合、1ヵ月が経っても少しずつ聴力は回復、それと同時に、耳鳴りや耳閉感、ふらつきの症状も軽くなっていっています。

【3】主治医から聞いた自宅療養のポイント

薬をきちんと飲むのはもちろん、主治医から言われたことは

・ 少し汗をかくくらいの運動を毎日する

・ 一日1リットルの水を飲む

でした。やはり、血の巡りを良くすることがいいそう。私はできるだけ一日1時間ほどのウォーキングをするようにしています。これは入院中に落ちた筋力を鍛えるのにも、役に立ちました。

【4】治療中に大変だったこと

右耳がほとんど聞こえない状態で生活をしていて大変だったのは、左右どちらから音が聞こえるか分からないこと。右からの音も左耳から入ってくるため、音の出所が分からないのです。そして騒がしい場所では、声が聞き取りにくいこともあります。

突発性難聴の症状は目に見えないので、重症でも周りの人には元気そのものに見えます。「元気そうだね」と言われるのも、辛いことでした。

【5】治療期間中にこうしておけばよかったと思ったこと

突発性難聴の治療法は、基本的には点滴と薬の服用ですが、「高圧酸素療法」や「星状神経節ブロック」という特殊な治療もあります。「高圧酸素療法」は入院していた病院では設備がありませんでしたが、「星状神経節ブロック」は、一度試してみてもよかったかなとは思いました。

【6】突発性難聴の治療で気をつけたいこと

突発性難聴にかかったら一番大切なこと、それはすぐに受診すること!この病気は、発症から48時間以内に治療を始めると、回復しやすいといわれています。少しでも違和感を感じたら、迷わず耳鼻科を受診して下さい。

新緑の背景と看護師

5)周りのサポート&気をつけたいこと

【1】ありがたかった家族の支え

突然の発症、入院だったので、家族にも大きな負担をかけました。特に夫は、仕事に加え、家の中のことや娘の世話、そして私の見舞いと、本当に大変だったと思います。暇に任せて私が送るメールにもまめに返信してくれて、すごく励みになりました。

そして8歳の娘も寂しいような素振りは見せず、しっかりとした様子で、私も治療に専念することができました。

【2】職場からの励ましも

パート先には、ただでさえ人手不足なのに突然出勤できなくなり、迷惑をかけました。でもパート仲間が、入院中もまめにメールをくれて、嬉しいやら申し訳ないやら。いつ回復できるかも分からないので退職したいと経営者に申し出ると、返ってきたのは「治るまでどれだけかかっても待っているから」という言葉。病気になって、こんなにいい人たちに恵まれていたのだと、改めて感じました。

【3】突発性難聴の治療・予防で気をつけたいこと

主治医からも言われましたが、治療中に大切なのは「無理をしない」ことです。退院後も十分に睡眠をとり、無理をしない生活を送るのが一番大切だと思います。そして予防のためにも、規則正しく、出来るだけストレスを溜めない生活を心がけることが大切です。

【4】治療費はこれだけかかりました

まず入院費用ですが、入院費用・食事代などを合わせて、約130,000円支払いました。その後の通院では、検査・診察・薬代を含めて、一回で約4,000~6,000円程です。診察代よりも2週間分ずつもらう薬代の方が高いです。

6)闘病生活で感じたこと

【1】発症から2ヵ月が経った今の状態

突発性難聴を発症してから約2ヵ月が経ちました。発症したばかりの頃は重度の難聴と診断されましたが、徐々に回復。まだまだ右耳は完全には聞こえませんが、高い音域は聞こえるようになってきました。はじめは轟音のようだった耳鳴りは「サー」という軽い音になり、普段は忘れているほどです。耳閉感も、圧迫感も残ってはいますがかなり軽減されました。

ただし、人が多くて騒がしい場所では、耳鳴りも大きく、耳の詰まった感じも酷くなります。入院中は、こんな耳の状態でどうやって暮らしていけばいいのだろう?と不安ばかりでした。もちろん完治はしていませんが、どの症状にも不思議と“慣れる”ものです。今では、普段家で生活している分には、不便は全く感じていません。ほとんど前と同じように暮らしています。

【2】病気になってみて思うこと

発症したときは、身体的にも精神的にも無理をした生活を送っていたなと思います。病気になるべくしてなったのかもしれません。

今はパートも長期の休みをもらっていますが、そうできているのも、大黒柱である夫が居てくれるから。今までは、私がやらなきゃ!と、勝手に背負い込んでいたなと、痛感しています。これからは、ちゃんと自分の身体を労わろうと思います。

【3】同じく突発性難聴を患っている方へ

突発性難聴は本当に突然発症するので、片方の耳が聞こえなくなって、不安な気持ちでいっぱいだと思います。わたしは重度の難聴でしたが、こんな耳でこれからどうやって生きていけばいいのかと、病院のベッドで泣いたこともあります。症状は徐々に回復していますが、後遺症は残るかもしれません。でも、以前の生活とほとんど変わることなく、暮らしています。

もちろん不便は感じますが、「片方の耳は聞こえる」という前向きな気持ちです。そして人間の身体って強いもので、難聴も耳鳴りも、徐々に慣れるものです。上手に付き合っていこうという心構えも、大事なのかもしれません。

まとめ

【1】耳鳴り、耳の詰まった感じなど、突発性難聴の症状が少しでもあったら、すぐに病院へ行きましょう!

【2】治療中は無理しない生活を心がけること

【3】できるだけ軽い運動をしよう

【4】一日1リットルの水を飲もう

【5】聴力はゆっくりと回復することも。あせらずに治療に専念しましょう!

スポンサードリンク