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実体験に基づき、突発性難聴の特徴と完治するまでの治療法を紹介します。皆さんやご家族が万一耳に異変を感じた時にすぐに正しく行動してもらえるように、また、今情報を探している方には少しでも役立つようにこの記事を書きたいと思います。

<プロフィール>

【ペンネーム】S.K

【年齢(性別)】女性

【発症年齢】25歳

【出身】京都府

【職業】教育機関(事務職)

1)家庭内ストレスで病んでいた私をさらに襲った一撃

【1】仕事と家族が混然一体となっていた生活状況

突発性難聴を発症したのは25歳の時。大学を卒業して父の経営する小さな会社で働いていた時の話です。後述するように家庭環境が良くなく、私は実家を出て妹と一緒に暮らしていました。

【2】家庭内にあったストレス源

父は従来から家庭内で大きな権力と暴力を振りかざすタイプで、一緒にいると疲れ果ててしまうような人でした。母も姉妹も、皆ストレスに耐えながら何とか生活しているような状態でした。職場(従業員は身内ばかりですが)でも高圧的な態度は全く変わりません。

普通ならばそんな父親とは距離を置くケースが多いかと思うのですが、我が家には代々受け継いできた家業があり、その家業に愛着を持っていた私は、継承したいという思いから父の会社で働くことにしました。今思えばそれが体調を崩す原因だったのだと思います。私に突発性難聴の症状の出る前半年くらいから、一時的に事業の業績が悪化していました。

経営者である父はいつも以上に不機嫌で、感情を爆発させる事が多く、社会的な風潮(世界的な不景気など)への憤懣までも、私に対して詰問してくるような傾向がありました。本来の業務を行うべき時間に、延々と父の理不尽な暴言を聞き続ける日々は、耐えがたく辛いものがありました。

人格を否定するような発言も多く、他人同士の上司部下の関係なら間違いなくパワハラとして問題になったレベルです。しかし、親子という関係性のため、法的、事務的に早期解決されることはありませんでした。こうした環境下で、私はある日突然片方の耳が聞こえにくくなってしまいました。突発性難聴を発症してしまったのです。

【3】容易に推測できた私の場合の原因

「突発性難聴の原因は未解明だが患者にはストレスを感じている人が多い」耳鼻科でそう聞いてすぐ思い当たりました。私の場合の原因は、

(1)強いストレス

(2)気力がなくなっていたことによる運動不足

(3)食欲がなかったための小食、不規則な食事時間

だと思います。

2)うつ症状で心療内科を受診中に突発性難聴が発症

【1】予兆

直接「耳」に関する予兆はなかったですが、後述するように、しばらく前から気持ちが鬱屈する症状が続いていました。

【2】私が感じた代表的な症状

(1)ある日、なんだか耳が詰まったような気がしました。よく、水泳をした後、耳に水が入ってなかなかでないことがありますね。あれと似たような感じで、音が「ぼんやり」「もわり」とするような聞こえにくさを感じました。聞こえはするけれどくぐもった感じです。

(2)頭が重い・首がこわばるといった「肩こり」のような症状もありました。

(3)耳の以上を感じた前段階に、そもそも「精神状態」が悪い日々が続いていました。

(4)何時間眠ってもまだ眠気を感じたり、身体がいつも冷たく感じるという症状もありました。

【3】心療内科医の気づきで早期治療ができた!発症当時の対応

発症の数か月前からむやみに悲しくなったり、不安状態がずっと続くといった、いわゆる「うつ」症状がではじめていました。心が晴れず、休日も何かしようという気にさえなれず、家でじっと座っているような日々が続いたので、さすがにおかしいと思い心療内科を受診していた矢先の突発性難聴発症でした。

今思えばおかしいのですが、当時の私は心の苦しさの方に気を取られて、ある日耳が聞こえにくいと感じたものの、そんなに大ごととは思わなかった(感じる力も萎えていた)のです。

ただ、幸いなことに発症の翌日が心療内科の受診日に当たっており、「なにか変わったことはないですか」と聞かれた先生に対して、付け足しのように「そういえば昨日から耳が聞こえにくいんですが」と告げました。心のバランスを崩して以降ちょっとしたことで風邪をひいてしまったり、とにかく体調が悪化しやすかったので、体調変化も伝えることにしていました。

耳の不調もいつもの体調不良の一環のように捉えていたのですが、「耳が聞こえ難い」といった瞬間、先生の顔色が少し変わりました。普段は非常に温厚で穏やかな先生だったので、はっきりと覚えています。先生は「自分は耳鼻科医ではないので断言はできないが、耳の症状は早期治療が非常に大事だと聞いています。ぜひ今からでも耳鼻科を受診されることをお勧めします」とアドバイスくださいました。このおかげで完治することが出来ました。

ビルと緑のイメージ

3)選んだのは耳鼻科と鍼灸医院!実際に受けた検査・治療方法

すぐ受診できるという基準で耳鼻科を受診。心療内科の受付で近くにある耳鼻科医院を聞いて、その足で駆け込みました。

【1】耳鼻科で実際に行った検査方法

オージオグラムというのでしょうか、密室内でヘッドフォンを装着してサンプル音を聞き取り、聞こえる音域を探っていくという検査を、かなり時間をかけて行いました。その結果、低めの音域が全般的に聞こえにくくなっていることが判明しました。あるサンプル音が発されているのに全く音を感じないことを認識し、「本当に聞こえないんだ」と実感してきたのもこのころです。

【2】耳鼻科で実際に行われた治療方法

耳鼻科医院では、服薬治療を受けました。突発性難聴の原因は詳しくわかっていないものの、内耳の血流の循環が滞っているため聞こえが悪くなると説明を受けました。(のちに調べたところによると・ウイルスの感染・血流障害などが考えられているそうです。)そのため内耳の炎症を抑える目的のステロイド剤と、末梢神経を正常に保つ効果の認められたビタミンB12製剤の処方を受けました。

薬はまず一定の量を3日間飲むように指示を受けました。そのあと経過を見ながらステロイド剤を減らしていくとの事でした。

【3】耳鼻科と鍼灸医院を並行して受診

服薬と並行して「鍼灸(はり)治療」をうけたのですが、そのころから改善を感じました。私の場合、服薬後も1週間くらいはあまり変化を感じなかったのです。このまま症状が固定してしまったらどうしようと強い焦りを感じ、突発性難聴の治療に関して情報を探しました。その結果、鍼灸治療に一定の実績があるということがわかり、それまで鍼灸治療なんて受けたこともなかったのですが、この時は結果が得られそうであれば試してみたいと思いました。

ここでもまた幸いなことに、私の住む街には突発性難聴の治療を得意としている鍼灸治療院があることが、ネットでの情報収集の結果わかりました。鍼灸も併せて受けたい旨耳鼻科医に相談したところ反対はされなかったので、自宅からは少し距離があったのですが、電車で通いました。鍼灸治療院では、耳鼻科での聴力測定結果を持参するように言われたので耳鼻科でコピーをさせてもらい、提供しました。

鍼灸治療は初めてでしたが、ひどく抵抗のあるような内容ではなく、痛みもほとんどありませんでした。耳の周りに鍼を施すだけでなく、背中などにも鍼灸治療をしました。

肩こりや関節の痛みなどにはりは効果があるのはよく知られていますが、それは血流を正常に戻す効果があるからだそうです。内耳の血流不順ににも同じ効果があがるので、はり治療は突発性難聴の治療に一定の効果を上げているとの事でした。また、自律神経の乱れを整え、ストレスによる弊害を緩和するための鍼灸も併せて施されたようです。

耳鼻科と鍼灸治療、どちらが決定的に成果を出したとは断言できませんが、発症から2か月足らず経った時点で完治することができました。

4)耳鼻科・鍼灸医院それぞれの通院の詳細

【1】耳鼻科と鍼灸医院の通院頻度・回数・通院内容とは?

耳鼻科医院には、はじめは3日ごとに2回行き、そのあと1週ごとに3回ほど通いました。行くたびに問診と聴力測定を受け、薬を受け取りました。はり治療院には7回位通いました。最初は初診から3日後にもう1度受診し、そのあとは大体週1回行きました。

【2】完治に至る大切なポイント

(1)薬を忘れることなくきちんと指示通りに飲むこと

自己判断で飲む量を変えたり勝手にやめると効果が著しく下がり、聴力が戻らない原因になります。

(2)仕事を休んで安静にすること

突発性難聴でも、症状の強い場合は入院することもあるそうで、つまりそれだけ安静が必要な病気とのことでした。はり治療院でも、安静にして、規則正しく1日を過ごし、食事をしっかり食べること、入浴もゆっくりとすること。根を詰める作業をさけること、と指導を受けました。

【3】これからどうしよう…。治療中も消えない不安と苦しみ

最初の1週間は期待するほど聴力が回復してこなかったため、たいへん不安でした。片耳の聞こえが悪いことで音のバランスがとれず、非常に違和感がありました。また、今回の発症の原因は親との関係にあるとすぐに気づいたので、今後仕事をどう進めるか、親との関係をどうするかが解決すべき問題として浮かび上がりましたが、考えがまとまらず苦しみました。

ただ、そのように悩むこと自体が回復を阻んでいるとの認識もあったので、いろいろな決定や交渉は耳が治ってからにしようと決め、規則正しく安静にした生活を送るよう気を付けました。

【4】突発性難聴を患った私が後悔していること

発症の当日に受診できていたらもう少し早く完治できたのではないかと思います。一般的には42時間以内に受信するのが望ましいとされているそうです。ストレスが大きな原因との事ですので、ストレスを感じ始めた段階でこの病気についての予備知識を持っておけばよかったのに、とも思います。

【5】治療期間中注意すべきこと

私は忘れっぽいところがあるので、治療中は絶対に薬を飲み忘れないように気を付けました。飲み損じては大変だと思い、翌日分を目に付く場所に置いたり、気づいた時に飲めるよう予備分としてカバンに入れたりしました。

5)半ば無理やりストレス源から遠ざかって安静を保った

【1】失聴の危機感が家族を動かした。

父親は自分の言動が原因とは認めたくないようで苦々しい態度でしたが、母をはじめ他の家族が大変理解してくれ、かばってくれました。聴力を失うかもしれないという緊迫感が家族を動かしたのだと思います。

【2】同じ苦しみを持つ親戚の協力。おかげで完治につながった

診断書を出してもらったので、父の会社はしばらく休もうと思いましたが、案の定、社長である父の理解が得られず人格否定的な発言も受け、つらかったです。ただ、父の会社で、父と私の間のポジションで働いている叔父がやはり片方の耳を失聴していて、聞こえにくい不自由と共存しながら生活していたそうで(この時初めて知りました)、耳の大切さを痛感しているからか、父を説得してくれました。

そのおかげで、完治するまでの2か月間ほど休業も出来、段階的に父の会社を離れることが出来ました。

【3】毎日の生活習慣で大切なこと

(1)食生活

まずはしっかりと食べること。私の場合、ストレスで食欲がなくなり少ししか食べなかったり不規則な食事になったりということが日常的になっていました。これでは体温が上がらず無気力になってしまいます。血流も悪くなるので適量(多すぎも少なすぎもだめ)を1日3回規則正しく食べる習慣を身に着ける。栄養バランスももちろん大切ですが、ろくに食事すらできていない場合は、まずは食べること。それが出来たら次に栄養バランスに留意していけばいいと思います。。

(2)睡眠 

当時は常に眠気を感じるものの睡眠自体は浅くすぐ目が覚めたりしました。なるべく安心して眠れる工夫をして、大人なのに?と思うくらい早く(9時くらいに)就寝しました。

(3)入浴 

突発性難聴は血流の不順でおこると言われているので血行を良くすることは有効だと思います。入浴もじっくりと湯船につかることが望ましいです。治療中だけでも毎日湯船につかるようにすると良いと思います。

(4)運動

運動不足だと全身に酸素がいきわたりにくく、末端の血流が悪くなります。意識して歩いたりするといいのではないでしょうか。息が弾む程度の早歩きで通院途中歩きましたが、血行が良くなり、頭がはっきりしました。

【4】突発性難聴を治療する過程でかかったお金の実際

耳鼻科医院は1回3000円程度×6回で薬剤費込みでした。はり治療は1回5000円程度×7回行いました。交通費230円×14(7往復)ですので、合計:56000円程度です。はり治療はなかなか高額でしたが、3回目くらいから効果がでたので前向きに通えました。最終の2回くらいはストレス対策の鍼灸がメインでした。

6)その後の予後とは?現在の状況について

発症から10年ほど経過しています。後遺症はないですが、耳鳴りがしたことがありました。もちろんすぐ受診し、はり治療も検討しましたが、この時はすぐに戻りました。この時も転職直後で緊張する毎日を送っていたので、私の場合はストレスが耳に出やすいのかもしれません。

【1】突発性難聴を経験して思うこと

よくある表現かもしれませんが、突発性難聴は当時の私の心身からのサインだったのだと思っています。理不尽なストレスにさらされていても、家庭内のことなので逃れにくい側面があり、疲弊しながら頑張ってしまっていました。突発性難聴の発症をきっかけに、無理やりに近い形で父と離れることができたので、なんとか健康を取り戻し、生活を立て直し、今の私があります。

突発性難聴は大きな衝撃ではありましたが、この危険信号がなかったら、きっともっと深刻な心身異常につながっていたと思います。

【2】突発性難聴で苦しんでいる方へ

予想もしなかった「聴力を失うかもしれない危機」に直面して本当につらい思いでおられると思います。治療法はあるので、まずは一刻も早く耳鼻科を受診され、医師を信じてお薬を飲んでください。そして血流を滞らせないための工夫をしてください。

生活習慣を見直すことも有効です。お仕事が多忙を極める方も多いかと思いますが、それよりもあなたの今後の聴力の方が大切ではないでしょうか。仕事のこと、家族のこと、いろいろ頭をよぎるものはあると思いますが、ここは長い目で見て治療を最重視してほしいと思います。

どうしてもストレス源と向き合わざるを得ない場合は、できる限り代理人を立てるなど工夫し、気分転換も行って、のめりこまないようにするといいのではないでしょうか。そして、残念ながら聴力が下がった状態で固定してしまい、つらい思いをされている方もおられるかと思います。この記事でも早期治療の重要性をお伝えしてきましたが、何らかの事情でそれが叶わなかったという事もあるでしょう。

私はそういう場合も絶望してほしくはないと思います。突発性難聴で片方の聴力が低下した場合も、補聴器の使用で日常生活の聞こえが改善する例があるそうですので、ぜひあきらめず、専門家の助言も受けてご自身に合うものを探し、少しでも快適な聞こえを取り戻してください。

まとめ

【1】ストレスが大きな原因となる場合が多い。普段からストレスを感じている人は「自分もなるかも」と意識しておくと、いざというとき行動を誤らない。

【2】突然耳が聞こえにくいという症状が現れたら、その日のうちに耳鼻科を受診するのを強くお勧めします。

【3】治療法がわからない病気ではないので、むやみに不安がることはありません。ステロイド剤服用など内耳の炎症を抑え、血流をよくする方法がとられています。

【4】処方された薬を厳密に服用する。(飲み飛ばしや勝手な判断は厳禁)

【5】鍼灸治療が一定の実績を上げているので、可能であれば受けてみるといい。突発性難聴に関する鍼灸治療というテーマは鍼灸医の中でも認識されているので、できれば専門的な経験や知識のある鍼灸医をしらべて治療を受けるといいですね。

【6】突発性難聴は体からのサイン。ストレス源から離れることを全力で検討してほしいと思います。根本の原因を放置すると次は違う部位で支障がでるかもしれません。

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