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最近よく耳にする「妊活」や「不妊治療」と言う言葉。昔は今ほど耳にしませんでしたが、こんな時代だからこそ知ってもらいたい女性特有の病気の一つである「卵巣嚢腫」。私は22歳の時と32歳の時にかかり、妊娠機能を失いました。その体験談をお伝えします。

<プロフィール>

【ペンネーム】桜

【年齢】45歳(女性)

【発症年齢】22歳

【出身】兵庫県

 1)卵巣嚢腫とは?

卵巣嚢腫にはいくつかのタイプがあります。

【1】腫瘍が出来るもの

【2】液体がたまるもの

【3】歯や毛髪の組織が含まれた物質が出来るもの

【4】血液がたまるもの

などがありますが、私のタイプは歯や毛髪の組織が卵巣の中に出来るものでした。卵巣嚢腫と言う病気は、激しい痛みに襲われ病院に運ばれて緊急手術になるケースが多く、自覚症状や前兆症状が無い病気で「沈黙の臓器」と言われているそうです。

2)自覚症状の無い病気に何故気づけたのか?

【1】大量の生理出血

当時私は結婚していて、子供が一人いる専業主婦でした。ある生理の日、絨毯に点々と血液が落ちていてとても驚きました。そして初めて大量の生理が漏れ出ている事に気づき、これを異変と捉え病院へ行きました。結果的に「卵巣嚢腫」は見つかったのですが、医師からはこの病気と生理の量は関係ないと言われました。

【2】卵巣嚢腫の原因は?

何故この病気になったのかを知りたくて、医師に卵巣嚢腫の原因について質問しましたが、原因や卵巣の機能についてもまだ分からない事が多いと言われました。

【3】卵巣嚢腫が見つかった後は?

病院でエコー検査をした結果、私の右の卵巣の大きさは7cm、通常の卵巣は親指程の大きさだと説明を受け、手術をする事がその場で決まりました。術日を含め入院の日時が決まった後はそれまでと変わらない生活を送り、特に体調の変化もありませんでした。

診察をこなっている女性患者

3)病院はどのように選んだのか?

【1】近くの産婦人科から大学病院へ

大学病院では手術や診察も学生の勉強の場である事は理解していますが、私は医師以外の人が立ち会う事への抵抗を感じていました。大学病院での術式は開腹手術でした

手術時間が短く、身体への影響を抑えられる事、下半身麻酔は身体への負担が少ない事、などの説明でしたが、私はお腹を切る事に抵抗がありました。

そこへ母から近くの病院にして欲しいとの要望があり、近くの県立病院へ移る事になりました。県立病院での術式は腹腔鏡手術でした。全身麻酔により術中に患者の意識がない為、不安から血圧の低下などのリスクが無い事、術後の回復が早い事、傷が残らない事、入院日数が短く家族にも負担が少ない事から、病院を選びました。

※腹腔鏡手術とは、メスで大きくお腹を切らずに小さな(1cmから1cm5mm)の穴を開けそこから機械を通し手術する方式です。

【2】素人で専門知識が無い場合何を基準に選択するのか?

素人である私が選んだ基準はこうです。

(1)病院や手術内容に不安材料が少ない事

(2)子供を含めた家族にとっても負担が少ない事

たったこれだけですが、医療知識が無いからと言って選択権が無い訳ではありません。自分の生活スタイルや家族構成を考慮する事はもちろんですし、自分にあった選択をすれば良いと思います。

【3】2つの病院に行ったから分かった事

(1)検査データは共有される事無く殆どが一からやり直す事

(2)大学病院の検査費用は県立病院に比べ、かなり安い事

(3)同じ病気であっても医師の考えは全く異なる場合があると言う事

やはり一人の先生の言うままになるのでは無く、知識は無くとも自分に合った選択を自分でする為にも、病院は複数行って説明を受けると分かる事も多いのだと思った事を覚えています。

4)実際に行われた手術の体験談

【1全身麻酔で行われた手術

手術自体は全身麻酔ですので手術室に入った後、わずかな時間で麻酔が効き始めて意識は直ぐに無くなりました。目が覚めた時は朦朧とし、何度も意識を失い、またうっすら目が覚める、を繰り返してはっきりと目が覚めたのは翌日でした。

お腹の痛みは生理痛のような感じで、傷の痛みもさほどありませんでした。先生の説明通り、翌日には歩いてトイレにも行けましたし、術後のストレスは少なかったと思います。

右の卵巣を全摘出し約10日間で退院した後、2度ほど通院しましたがその後は近くの婦人科で定期的に検査をするようになり、そのお陰で10年後にまた卵巣嚢腫にかかった事を早い段階で見つける事が出来ました。

【2】片方の卵巣を失うと体調に変化は?

人により違いはあるのかも知れませんが、私は生理も今まで通り来ていましたし特に変化はありませんでした。私は片方の卵巣を失ってから2人目を妊娠し、出産しました。術後10年の間、体調や身体の機能について何の変化も感じませんでした。

5)10年後にまた卵巣嚢腫に

きっちり10年後の32歳の時にまた卵巣嚢腫になり、左の卵巣の一部を残して悪い部分を摘出しました。何故気づけたのか?これは10年間ずっと定期的に病院へ行き、検診を怠らなかったからに尽きます。

【1】手術内容は前回同様

前回と同じ病院で、同じ術式で行いました。違う点は卵巣を少し残す事と、10年の間に医療技術が進んでいた事です。手術を終えた時、直ぐに麻酔から覚めて痛みと闘わなければいけませんでした。

以前は麻酔が長時間効いていたので痛みを感じなかったのですが、麻酔時間のコントロール技術が格段に上がった為、術後直ぐに目が覚めたのでした。

【2】医師から受けた術後の説明は?

2回の手術を経た私の卵巣は、もうほんの少ししか残っていない状態です。医師からの説明は簡単なものではありませんでした。もし今後子供が欲しいのであれば一分一秒急がなければいけない事、その為に治療も必要との事でした。

そしてその治療とは、とても面倒な管理が必要になるので貴女が子供を望まないのであれば、その苦労をする必要は無いとも言われましたが、私には既に子供が2人居ましたので治療は望みませんでした。

【3】妊娠を望まないのなら何の支障もないのか

あります、数年で変化は直ぐにやって来ました。35歳辺りから段々と生理が不順になって来て、ほどなくホルモン剤を服用する事になりました。薬を飲まずして生理が来ない状態になるまではあっと言う間でした。既に子供が二人いる私でも、心の中はとても複雑な気持ちでした。

【4】何故薬の力を借りるのか?

女性の身体は閉経と共にやって来る変化は大きいのです。例えば骨粗しょう症や更年期障害。35歳の私にはまだ早過ぎるとの事で、薬の服用を勧められました。そんな数年が経ち、私はずっと薬を飲み続ける日々に身体への影響は無いのだろうかと不安を感じ始めました。

【5】薬を飲み続ける事はどう言う事?

薬を飲み続ける事は、他の臓器にも負担がかかるので定期健診の時に検査項目が一つ増えました。服用している薬の量からも心配は無いと説明を受けましたが、女性ホルモンの服用は乳がんを誘発する要因の一つでもある為、乳がん検診と併せて骨粗しょう症の検査も勧められました。

残った卵巣の経過観察を含め検査項目は増えましたが、薬は3カ月服用したら3カ月休む事になり、それは今も続いています。

6)12年経過した現在の症状について

【1】特に異常はなし

の場合は長期間薬を服用しているので、自然に女性ホルモンが減少していくその変化を感じにくいのかも知れませんが、今はまだ特に変化を感じていません。

私達は病気の有無に関わらず、年を重ねる毎にホルモンは減少していきますし、それ自体は自然な事で避ける事は出来ませんが私は、いつ薬の服用を止めるのかと言う事を自分で決めなくてはいけません。

その時にどんな変化があるのかも今は分かりません。私達は「女性である事」を常に考え、意識する事はあまり無いかも知れません。そして毎月の生理は結構面倒にすら感じる事も多いです。ですが「生理は薬の力を借りなければもう来ない」と言われたらどうどんな気分でしょうか。

子供はもう産まない、必要ない、と思っていても「子供はもう望めません」とはっきり言われたらどんな気分でしょうか。それは若い人だけの問題では無く、女性にとっての問題なのです。これから子供を、と思っている方のショックはまた更に大きいものかも知れません。

【2】小さな変化にも気付く意識を

産婦人科へ初めて行く場合、不安や恥ずかしさから躊躇してしまう事もあると思いますが、一度機能を失えばもう元には戻らないのです。早めに気づく事で防げるのなら、気づける習慣と知識を持つ必要があります。でもそれは難しい知識では無くほんの少しの気遣いでいいのです。

(1)生理の周期や日数

(2)血液の量や色

(3)お腹の張り

(4)性行為の時に痛みがある

何でもいいので、いつもと違う変化に気づいた時に受診し、何も無ければそれで良いのです。自分の身体に意識を向けてあげて欲しいと、たくさんの人に伝えたいと自分の経験から切に願っています。

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