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気胸という病気をご存知でしょうか。気胸は肺から空気が漏れて胸腔にたまる病気です。気胸はとても痛くて息苦しくて辛い病気です。

同じお悩みを持つ方々へ、気胸を患った経験から、どういった症状でどういった予防策があるのか、綿井sの経験談をお伝えします。

体験者が伝える肺気胸から治療までの体験談!予防習慣とは?

<執筆者情報>

【ニックネーム】L・V

【年齢】43歳(男性)

【出身】大阪府

【肩書き】会社経営

1)病気当時のライフスタイルの状況

【1】病気発症前はいたって健康的で仕事も無理のないレベル

発症当時、私は37歳でした。結婚して3年目で、夫婦で衣料品の通販会社を営んでおりました。3階建ての一戸建てに住み、1階が仕事場で、2〜3階を住居としておりました。

仕事内容としては、パソコンでの作業(顧客とのメールのやり取りや通販ページの更新など)と、衣料品の仕入れによる荷解きや受注商品の発送作業など、特に体力的に大変な労働環境ではありませんでした。朝9時から夕方5時までという、通常の勤務時間体制でした。

【2】発症時の体型

自宅での仕事ですから、朝夕の通勤がないので、運動不足のように思われがちでしたが、毎日1時間のウォーキングを行った後、腹筋やストレッチ、体幹を鍛える運動などをおこなっておりました。

そのため、高校の頃からのスタイルをキープし、身長178cmで体重61kg前後、体脂肪率も10%を少し上回るくらいの数値でしたので、当時はその体型が自慢ではありました。ところが、(私のこの病気の場合はですが)かえってこれが良くなかったようです。理由は後述します。

2)「肺気胸」とはどんな病気?いつ頃から症状が現れた?

【1】発症はクーラーボックスを運んだことがきっかけ

きっかけとなったのは、5年前の冬です。年末の大変寒さの厳しい早朝でした。私は当時大阪の堺市に住んでおり、元旦は妻の実家がある姫路市へ車で日帰りで帰省することになっておりました。そんなこともあり、近所に住む私の父から「是非あちらのご両親に」とのことで、正月用の鯛1匹丸々を大量の氷や保冷剤と一緒に、大きな横長のクーラーボックスに入れて私の自宅へ届けてくれました。

当時、力には自信がありましたので、父が二人で持とうというのを静止して、私は一人で父の車のトランクからそれを取り出し、自宅の1階事務所まで運ぼうとしました。しかしながら、我が家の入口のドア幅よりもクーラーボックスの横幅の方が大きく入りにくいのです。

私は左腕を前に、そして右腕を後ろにひくようにして、左から、先に家の中へ入ろうと無理に体をひねって家の中へ入れようと試みました。まさにその時でした。

なにかブチッというような音が小さく聞こえたような覚えもあるのですが、背中から左の肩甲骨のあたりかけて激痛が走りました。(このようにプチッとかブチッと音が聞こえたという経験談、気胸患者の方によく聞きます。)

父がいる手前、大きな声は出さず何事もないように振る舞い、なんとか家の中に入れましたが、父と別れてからは激痛のあまり少し横になりました。

胸の中央(先に述べました傷めた背中のちょうど裏側にあたる)、両胸のちょうど真ん中くらいの肉の付いてない部分、そのあたりの胸の奥も痛くなり、とても息苦しくてほんの少し体を動かすのも辛いほどだったのです。ブチッというのが、筋肉が切れた音だったのか、筋や神経が切れた音だったのか、何か分からず不安な気持ちでいたのを覚えています。

【2】息苦しくとにかく動きたくない激痛

体勢によって痛みが弱くなったり強くなったりします。私の場合、具体的には胸の中央部分から少し左くらいにかけての痛みと、ちょうどその真裏にあたる背中の位置から左肩甲骨あたりにかけて同じように激しい痛みがありました。

椅子に座って少し姿勢を前かがみにした時の方が痛みは楽だった覚えがありますが、これは個人差があるようです。とにかく動きたくなくなります。何もしたくなくなります。なにより、とても息苦しいのが辛いです。息をするのも痛いのでなおさら辛さは倍増です。

【3】痛みを例えるなら

気胸を患ったことのある方は少ないでしょうから、どのような痛みか想像が難しいとは思います。そこで、痛みや息苦しさの例として、感覚的に近いものを挙げます。

・子供の頃に寒い冬の日にマラソンなど長距離を走り終えた後、息苦しくて胸の真ん中あたりが痛くなった経験はありませんか。あの痛さです。そして、あの息苦しさです。走ってもいないのにです。

・私は子供の頃から色々なスポーツをしておりまして、そのたびに色々と怪我はしてきたのですが、中学時代にバレーボール部に所属していた頃、「肋間神経痛」と診断されたことがありました。バレーボール選手に多いという、脇腹の痛みで、息が止まるくらいの激痛なのですが、場所が少しだけ違うもののこの時の痛みにもよく似ています。

上記2つの例のような経験がおありの方でしたら、少しはこの痛みが分かっていただけるかもしれません。

病院のデスク

3)「高身長の痩せ型男性」に多く見られる病気

私の場合は、重くて持ちにくい形状の物を無理な体勢で持ったことが原因により発症したものです。他にも色々なことが原因で気胸になったとの経験談を耳にしますが、咳やくしゃみなど小さなことがきっかけでという方もいらっしゃるようです。

そう考えてみると発症の原因となるものの例としては、ぎっくり腰に大変よく似ていると思います。私は担当医から、気胸になるのは80%~90%が男性だと伺いました。そして、私のように10代から30代の、高身長痩せ型の男性に圧倒的に多いとのデータがあるようです。

私と同じ時期にナイナイの矢部さんも気胸にかかられました。こちらも高身長やせ型の30代男性と、ピッタリ当てはまります。皮肉にも私は日々のトレーニングにより細身をキープしていたことが仇となりました。

4)発症当初の対応とは?すぐに救急車?

とにかく、こういった痛みのある症状の場合は、まず痛みが楽になる体勢を探そうとします。私の場合は椅子に座り、あまり背筋を伸ばさず軽く背中を丸めた状態を保つことで、痛みや息苦しさが楽になった覚えがあります。

対処方法としては、ただ事ではない痛みと息苦しさのはずですから、私のように休業期間等でないかぎりは、すぐに大きな総合病院で診てもらうということが先決だと思います。

私の場合は、まだ軽度な方で、呼吸ができなくはなかったですし、手術が必要なほど重篤なものではなかったのが幸いでしたが、とても耐えられない場合は救急車を呼んだ方が良いでしょう。実際、救急車で運ばれる方もいらっしゃいます。

5)通院までの経緯と検査結果

【1】通院までの経緯

私は何度かかかったことのある近所の市立堺病院という大きな総合病院で診てもらうことに決めておりました。しかしながら、年末年始は病院がお休みでしたので、実際に病院で診てもらうことになったのは三が日が開けて4日の朝だったと思います。

それまでの間の仕事など日常生活はというと、正月の間は取引先もお休みで仕入れもなく、雑務も少ないので、日頃は9割以上の仕事を私が行うのですが、この時ばかりは全て妻に任せて、病院が開くまではと横になって安静にしていました。

今はネットで何でも調べられる時代ですから、なんとなく症状から判断して気胸という病気かなとは思いながら、経験者の方の注意をよく読み、とにかく重篤にだけはならないよう気を付けていました。痛みや息苦しさは、発症して1日2日くらいがピークで、実は病院が営業をする頃には少しずつ楽にはなってきていました。

【2】治療方法は「自然治癒」

正月休み明け朝一番に病院へ行き、心電図を取られ、レントゲン撮影後にお医者さんの診断を受けました。素人目では良く分からないレントゲン写真を見ながら、担当医の診断を良く聞いていると、気胸の中でも「自然気胸」と呼ばれるもので、重度のものではないということが分かり、「自然治癒」を待つということになりました。

肺の大きさが半分もつぶれていない状態で、経過を見るだけで治る「自然気胸」という比較的軽度のもので、私の場合は2割程度、肺が小さくなっているとおっしゃっていた記憶があります。おそらく荷物を持った時に肺に傷が付いたり、肺に穴が開いたりして、空気が漏れ出てしまうことで肺がしぼんでしまったということなのです。

気胸の中には、静脈や動脈の損傷によって出血を伴う血気胸と呼ばれるものもあり、こういった場合には手術と入院が必要のようです。私は幸いにも軽度な自然気胸ということで、大事な仕事を休むこともなく、お客様にご迷惑をかけることもなく、通院だけでの治療ということでほっと一安心したところです。

病院の診療を受けている男性

6)医師の判断・痛みのピークとは?

【1】幸いにも手術が必要なかった

私の場合は、手術や入院の必要はなく、通院で経過をみるということでした。特にお薬など何もありませんでした。前述しましたように、既に初診の時にはもう痛みのピークも過ぎておりましたので、私は痛み止めももらっていません。

特に何か治療や処置などをしていただいたということも特にありません。あまり参考にならないのではないかと、大変残念に思う所なのですが、既に2回目に診ていただいた時には肺の大きさは通常通りに戻っていましたので、なんの処置も手術も受けることはなかったのです。

最初の受診から1週間ないし10日程経っての2回目の受診だったのですが、その頃には確かに痛みや息苦しさは日に日に楽になっていました(全くなくなったというわけではありません。)

2】発症して3日間が特にピーク

担当医の方に色々と経緯を説明していると、発症した年末の日と翌日くらいまでの辛かった日が、おそらく最も肺がしぼんで小さくなっていた時期だったのではないか、初診の時には既にある程度大きさが戻っていたのではないかと推測されていました。

「もっと早く病院に来て下さいね。何があるか分かりませんから」と言われましたが、病院が開いていない年末だったんだからしょうがないじゃないか、という言葉をそこでは飲み込みました。

私は3が日の間安静にしておいたから良かったようなものの、出血などが伴ったり硬度の呼吸困難になったりなど、手術が必要なほど重篤化するケースもありますので、やはり早めに受診することが大事です。

7)全快までは1ヶ月ほど経過

リハビリはありません。私の場合は、通院は上記の2回だけで済みました。それでも全快と言えるまでには1ヶ月ほどを要しました。やはり、痛みや違和感はありましたし、息苦しさに関しても本調子と呼べるようになるまでにはそれくらい(約1ヶ月)の期間がかかりました。

完治する最後の方まで気になったのは左の肩甲骨あたりの痛みです。私は肩こりの経験がないのですが、気胸経験者の方はひどい肩こりの痛みにもよく例えられています。

8)当時の家族のサポートと現状とは?

【1】安静が第一

これは、本当に妻がよく文句も言わず仕事を全て引き受けてこなしてくれたなと思います。感謝しています。病院が開くまでの3が日の間、仕事もせず安静にしていたことが結果的に大事につながらず大変良かったのだと思います。

重篤化することもなく、入院などの必要もなく済んだのは、ひとえに家族のサポートのおかげによるものだと思います。

【2】痛みはないが現在も再発に注意

それ以降、現在までの間、一度も全く同じような症状は現れていません。しかしながら、再発の可能性が大変高い病気だということなので、気を付けなければならないとは考えています。

9)病気から学んだ生活習慣のポイントとは?

【1】「ほどほど」を大切に

この気胸という病気にかかるまでの私は、体型や見た目を異常に気にしすぎ、周りからはストイックと言われるほど、食事制限をし、トレーニングの毎日でした。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉がありますように、どんなことでも、なんでもやはりやりすぎは良くない、ほどほどが良いということです。痛感しました。

【2】痩せ型」体型の改善

毎日の食事は脂っこくない、塩分を抑えた健康的な朝昼晩の3食を腹八分目に、運動も年相応に激しい運動は避けて、天気の良い日にだけ1時間のウォーキングをおこなっています。

体重も61kgくらいだったものを、65kgを下回らないように、それでいてお腹が出るようなことがない標準的な体型を維持するよう心がけています。

私は幼少期に手足は細いくせにお腹がぽっちゃりしていて、親や先生などからも軽くからかわれるようなことがあったものですから、人一倍細くなりたいという願望というか欲求というか、そういったものがどこかしらにあったのだと思います。

強迫観念にとらわれるように、人の意見を聞かず、とにかく体を細いままにキープしようと異常なまでのトレーニングだったとも思いますので、病気を期に「ほどほど」という言葉を学びました。

聴診器と模型の病院

10)治療費は1万円程度

私の場合は上に挙げましたように2回の通院で済みました。そのため、通常の初診料とレントゲンや心電図などの検査費用くらいで、お薬もありませんでしたので、数千円で済んだと思います。

2回通院で合計1万円はかかっていません。これも安静にしていればこそ、重篤化していないからこそです。

11)治療に励まれる方へ

【1一刻も早く専門家の診断を

とにかく早く病院で診てもらうということが大事です。何よりも先決です。今はネット社会で自分の症状で検索して色々と調べることができます。

同じような痛みや息苦しさを覚えた方は、まず安静に、そして少しでも早く総合病院で色々な検査をされることを強くお勧めします。私は、この気胸の他にも腎臓結石や顎関節症といった、いわゆる「くせになる」と言われる再発性の高い病気であったり、或いはこれから長く付き合っていかなければならない腰痛であったり、他にも悩まされているものがあります。

【2】再発防止のために身体の負担を減らす工夫を

私の中では気胸に“完治”というものはないというぐらいに思っていますので、この病気が再発しないように日々体の使い方などは意識して無理のない体勢で何事も行うよう注意しています。どれも簡単なことです。ですが、若いころには考えもしなかった、意識すらしなかったことです。

ぎっくり腰と同じく、咳やくしゃみなどちょっとしたきっかけで肺に穴が開くということですから、例えば柱や壁に手を付いて体に負担がかからない状態でくしゃみをして体への衝撃を少なくするなど心がけています。

1:歯磨き時

口をゆすぐために洗面所で少し前かがみになるような体制を取ることがある時には、片足どちらかを軽く前に出して、足を前後にするなど、やはり体を曲げるとか関節を動かすという動作の時には、人間の体の構造から考えて無理のない、合理的な動きになるよう工夫しています。

2:重い荷物を持つ時

ついつい力に自信があるのを良いことに、前屈した状態から持ち上げたりしようとしていましたが、今は横着せずちゃんと腰を落として膝を付き、しっかりと体幹を使って持ち上げるように気を付けています。

古武道の体の上手な使い方を利用した介護方法を身につけて、お年寄りを椅子から立ち上がらせる際の補助など力のいる動作に活かしているという老人ホームがニュースで紹介されたことがありました。私もあのように、いかに自分の体をうまく使うか、無理なく上手に動かせるかといったことを日々意識するようにしています。

機会があれば古武道や今流行りのヨガなど、日々の体の動きに取り入れるべく、学んでみたいと考えています。昔の自分とは違い、今は体を鍛え上げることよりも、今の年相応の自分の体をいかに傷めることなく上手に動かせるかといったことを重視して毎日を過ごしています。

まとめ

【1】気胸とは肺から空気が漏れる病気です。痛みと息苦しさを伴います

【2】気胸は10代から30代の、高身長やせ型の男性に圧倒的に多い病気であるとのデータがあります

【3】ぎっくり腰のように、咳やくしゃみなど不意にちょっとしたきっかけで引き起こされることもあります

【4】重篤化すると手術や入院も必要となりますので、なるべく早くお医者さんへ

【5】完治まではとにかく安静にしていることです

【6】再発の可能性が高い病気です。痩せすぎることのないよう体調管理も大切です

【7】体に負担のかからない動き・動作・所作を日頃から気を付けましょう

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