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円錐角膜をご存知ですか?病名から眼の病気とは分かると思いますが、恐らく多くの方は初耳でしょう。実はこの病気、障害者総合支援法の対象疾患です。所謂難病ですが、ほとんどの人は知りません。どういった病気なのか、私の体験談を交えてお話しいたします。

<プロフィール>

【ペンネーム】カモメジロー

【年齢(性別)】男

【発症年齢】23歳

【出身】愛知県

【肩書き・職業】当時は製造業 現在は自営業

1)「円錐角膜」とは?当時の状況と原因

【1】円錐角膜は角膜の異常です

医学的な説明をすると、角膜の非炎症変性疾患です。角膜はなだらかなお椀型をしていますが、その角膜が円錐状に突出し、視力に著しい影響を与えます。角膜は突出により薄くなり、重症化すると角膜が破れてしまう、あるいは視力の矯正が不可能になる。こうなると移植手術が必要となります。

【2】原因は不明です

これと言った原因は特定されていません。アトピーを併発することがあり、それにより頻繁に眼を擦る行為が発症及び症状の進行を促すようです。しかしアトピーを患わない場合もあり、アトピーが原因と言う訳ではありません。遺伝的な要因が示唆されてはいますが、責任遺伝子等は分からない様です。

【3】発症、私の場合

現在の発症率は1000~2000人に1人、難病情報センターによると80年代には一万に一人と、検査技術の進んでいなかった昔は今以上に稀な病気でした。私は小学生3、4年生から眼の痒みに悩まされており、少し大きめの病院に通いましたが、円錐角膜と告げられたことはありませんでした。

ただその頃は眼の痒みは冬場限定、視力はむしろよかったので、だんだんと通院もしなくなります。その後は医師の診断が下る歳までまともに眼科の診察受けることはなく、その間に状態が進行してしまった様です。

結局眼鏡での視力矯正が完全に不可能になり、町医者から大学病院を紹介され、そこでようやく病名が発覚することになります。

2)眼の症状の経緯について

【1】小学生から高校まで

眼の痒みはあるものの冬場の数ヵ月間で、年を重ねると慣れてもくるので体質みたいなものだなと、深刻には考えませんでした。視力は少しずつ下がりましたが、高校時代でも後方の席でもかろうじて黒板の字が見えたので、こちらもあまり気にはしていませんでした。

【2】高校卒業から診断の23歳まで

高校卒業で製造業で働きはじめてから、視力がこれまでと比較して急激に低下し始めます。これは私の勝手な想像と、医学的根拠のない推定に過ぎませんが、仕事が症状を加速したのでは?理由は顕微鏡検査の品質管理で眼を酷使していたからです。

【3】大学病院で病名が判明

急激に低下し、眼鏡ではそれほど矯正できない視力、流石に自分でもおかしいと思いそれまで行ったことのない眼科医に赴くことに。診察と検査を受けた結果は「ウチでは対応できない。大学病院を紹介するのでそちらに」とのことでした。

大学病院

3)大学付属病院での診察

【1】大学付属病院

それまでせいぜい「大きめの町医者」クラスしか経験がなかったので、病院の大きさと人の多さにびっくりでした。広い受付で初診の手続きと紹介状を提出し、眼科のある階まで移動、人が多いためそれなりに待ち時間は発生しましたが手続きはスムーズです。

【2】眼科での診察と検査

一番最初は問診と顕微鏡検査ですが、あと以下のような検査を行いました。

・問診と顕微鏡検査

・オートレフケラトメーター(気球を見るもの)

・角膜の写真撮影

・視力測定 等々。

【3】診断と以降の治療

診察と検査結果でようやく「円錐角膜」の病名が告げられました。どんな病気なのか、どんな治療を行うのか、最悪の場合どうなるのかなどを医師から説明。「最悪角膜が破れる」と言う言葉は、当時の私にはかなり衝撃的なものでした。

病院での治療は基本ありません。円錐角膜専用のハードコンタクトレンズの装用が、治療と視力矯正を兼ねています。コンタクトレンズを処方し、コンタクトに慣れるためにテスト用のレンズの貸与を受けることに。

4)通院とコンタクトのフィッティング

【1】フィッティング

円錐角膜用レンズは、患者の角膜の特異な曲率に合わせた処方、言ってしまえばオーダーメイドのレンズです。フィッティングが難しい上に、角膜の状態は時間経過で変化します。通院はイコール、コンタクトとのフィッティングを診てもらう場です。フィッティングがよければいいのですが、悪いと視力は出ませんし、違和感や角膜に傷をつけることにもなります。

【2】コンタクトレンズは異物である

病気の進行を抑え、視力を矯正する円錐角膜の人にとってなくてはならないコンタクトレンズですが、どんなに便利でも眼にとっては異物です。眼に負担をかけているのは間違いなく、正しい用法を誤ると簡単に角膜に傷をつけてしまいます。

【3】眼のケアが大切

装用時にコンタクト用の目薬を点眼したり、就寝時には必ず外すなど、ルーチンワーク的なことがとても大切です。

クリニックで診察を受けている男性の患者

5)周りの人たちに行ったこと

【1】家族に対して

基本的に自宅ではコンタクトを外します。当然視力は大きく下がります、そんな状態では慣れた自宅でも危ないことがありました。「よく見えない」ことを話し、迷惑をかけることの説明が必要です。

【2】職場に対して

コンタクトを装用していれば、基本視力の問題はありませんでした。しかし、通院では一日休むことと、コンタクト装用によるリスクを説明して眼の負担を考え、異動させていただくことに。

6)病気との付き合い

【1】手術の選択は?

円錐角膜は手術以外に根治の方法がありません。一時期、コンタクトのフィッティングが徹底的に合わないことがあり、手術をお願いしたことがあります。でも医師の回答は、「あなたに手術は勧められない」でした。

角膜移植は移植手術の中では容易な部類に入るそうです。角膜は血管がないので、拒絶反応が比較的少ないのが理由の一つと聞いています。しかし移植は移植。やはりできれば移植手術は避けるべきと言うのが主治医の先生の意見でした。

【2】一生付き合う病気

医師から、「コンタクトと一生付き合わなければならない。その覚悟をしてくれ」と言われました。手術は拒絶反応とは別に、必ずしも視力が出るとは限らないと言ったリスクがあります。手術したけど結局コンタクトは必須、これでは意味がありません。

私は現在名古屋大学付属病院とは別に、掛かり付けの眼科医が自宅近くにあり、眼に違和感があるとまずそちらで診てもってます。

【6】難病だけども・・

円錐角膜は、外見から病気と理解して貰うことは不可能です。そのため病気の辛さを中々理解して貰えません。にも関わらず、「見る」と言う重要な機能に支障をきたします。自分自身のため、トラブルを避けるため、言葉で症状を説明しましょう。

まとめ

【1】原因は不明。防ぐ方法も不明

【2】発症は若い頃、思春期までが多い

【3】眼の痒みや視力の低下、特に眼鏡で矯正できない場合は円錐角膜を疑う

【4】調子がよくても定期的に医師に診てもらう

【5】コンタクトレンズは高度医療機器。眼とコンタクトのケアは忘れずに行う

【6】外見上では病気とは分かりません。理解してもらうためにもきちんと説明する

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